ことわざ・・・というより、言い伝えでしょうか。
初物を食べたら○を向いて笑え!と言いますが、○に入る方角は何でしょうか。
実は、地域によって違うそうです。今回は、この言い伝えについて調べてみました。
初物を食べる時笑う?この言葉、聞いた事ありましたか!?
初物を食べたら○(東あるいは西)を向いて笑え・・・この言葉、聞いた事ありましたか?
正直なところ、私はこの言葉は聞いた事がありませんでした。
その代わりに聞いた事があるとすれば・・・「初物を食べると75日長生きする」という言葉です。
この言葉は祖母がよく言っていました。
初物は出始めで値段も高く、普通の家庭ではなかなか手が出せないの。
しかし、初物を購入し口に出来るということは経済的に豊かな家庭にしか許されない事なのよ。
自分の口に入るということは、長生きできるくらいに有難いことだと・・・。
戦時中に育った祖母の言葉には、重みがありました。
初物を食べるときは、まず自分が食べる前に仏様がいる仏壇へ先にお供えするのが先でしたけれどね。
その初物を食べられるのは、仏様・・・つまり自分たちのご先祖様のお蔭だと感謝するためです。
75日というと、短く感じますが・・・色々な食べ物がありますから、積み重ねれば長寿に繋がるかもしれませんね。
初物を食べる時笑うなら、東を向くのは関西?西を向くのは関東?
初物を食べたら○(東あるいは西)を向いて笑え!と言いますが、地域によってどちらの方角になるのか違うようです。
東と言われるのは、主に関西。
太陽が昇る方向だから・・・日頃の恵みに感謝するという意味もあるようです。
また、最近では1年間の行事として定着した恵方巻。
2月3日の節分に太い巻物を無言で食べますよね?向いて食べる方角は、毎年違い・・・恵方(吉方ともいいます)を向きます。
この・・・初物を食べたら東を向いて笑え!が定着したのも、恵方巻が始まりとも言われています。
関西では、東を向く・・・という方が圧倒的に多いようですが、関東では西を向くという方が多いようです。
阿弥陀様が西にいらっしゃるため、西を向いて笑う・・・という説もあります。
そして、美味しい初物を関西よりも先に食べられたことを自慢するため・・・という面白い節もあります。
どちらにせよ、初物を食べられる幸せを喜び・・・感謝することに変わりはありませんね。
初物を食べる時に笑う・・・初物が食べられる有難さ
初物=旬がこれから始まるもの・・・ということは、お値段も少し高めですよね。
旬の食べ物は栄養価が高く、体にとてもよくお財布にも優しいです。
初物を食べたら○(東あるいは西)を向いて笑え!の初物とは、出始めの食べ物だけに限られている訳ではないようです。
「初物=その食べ物の旬に初めて口にするもの」という考え方も。
その季節の旬をいただけることに感謝するという方も多いようです。
日本には四季があり、収穫できる野菜や果物、魚も様々。
昔は今と違い、ライフラインがしっかりしている訳でもなく・・・天候不良になると満足に食事をいただくことも出来なかったことでしょう。
ただ、黙って食べるのではなく、すべての物事に感謝すること。
太陽に感謝することはもちろん、作物を作った人に対する感謝の気持ちが言葉として残って現代に至るのかもしれません。
家族全員揃って食卓を囲むことが難しい世の中です。
しかし、季節の変わり目・・・初物が出てくる頃には感謝しながら食事をいただきたいものです。
笑うという行為は、体にもとてもいいこと。
旬のものを食べて、笑う・・・ということは、体にいいことを一度に二つもしていることになりますね。
笑顔で食べられることが、どれだけ幸せなことなのか。
私も子どもにしっかりと伝えていきたいと思います。
まとめ
初物を食べたら○を向いて笑え!向く方角は地域によって違います。
しかし、四季があり・・・旬がある日本人ならではの考え方。
次の世代にもしっかりと伝えていきたいですね。