うなぎと言えば、夏になると無性に食べたくなる食材の1つですよね。
特に土用の丑の日には、これを満喫するという家庭も少なくありません。
ですが、そんな家庭の味であるはずのうなぎが、最近、どんどん価格が上がってしまっています。
では、一体この価格はどこまで上がり続けるものなのでしょうか?
そこで、うなぎの価格の推移について調べてみました。
うなぎの価格が上がる理由は?
庶民の味であってほしいうなぎですが、ここ数年で一気に価格が跳ね上がってきています。
そのような価格の推移を見せている理由として挙げられるのは、うなぎの減少が大きいところです。
例えばシラスウナギが不漁であったために価格が高騰、というニュースは、数年前からよく報道されていました。
それが最近では、シラスウナギは絶滅危惧種に指定されたたため、規制がかけられてしまいました。
その結果、漁獲量はやはり少なくなり、価格も高くなってしまったのです。
うなぎは養殖することも可能ではありますが、養殖は簡単ではないと言われています。
また、物価の高騰により、養殖の際に必要となる餌代や水の管理費なども高額になってきた、という点もうなぎの価格の推移に関係しているのかもしれませんね。
天然もののうなぎが激減しているということも、漁獲量に影響し、これが価格の高騰につながっているという見方もできます。
天然もののうなぎが育つためには、自然で綺麗な河川が必要です。
ですが、今や河川はコンクリートで固められさらには干潟が埋めたてられ、水質は汚染され・・・
うなぎにとて、非常に住みにくい環境となってしまっているのです。
そのため、今は多くのうなぎが、養殖物に頼らざるを得ない状況となっています。
うなぎの価格の推移
うなぎの価格は、どのような感じで推移してきているのでしょうか?
まず、うなぎを食す文化には古い歴史があります。
江戸時代にはすでに、うなぎを食べている人がいたということが分かっています。
ただし、江戸時代にはまだまだ、うなぎの漁をする技術が発達しておらず、また調理できる職人さんも少なかったため、どうしてもうなぎは高価なものでした。
なんと今の価格で換算すると、1皿で4,000円前後もする、超高級品だったのです。
この時代には、まさに限られた人だけが食すことのできる贅沢な食材という印象がありますね。
これが徐々に、漁の技術の発展、養殖技術の発達、それから取り扱える職人さんの増加などにより、価格は安い水準に推移していきます。
低価格というわけではありませんが、一般人でも気軽に食べられるような食品となったうなぎ。
ですが、2005年ごろから、まさにうなぎのぼりで価格が高騰しているのです。
このような推移を見ると、うなぎは庶民の食べものから高級品に生まれ変わりつつあるという印象を抱くでしょう。
ですが、よくチェックしてみると、実はうなぎが安価で購入できたのは、バブル期以降、20年程度の短期的なものであったということが分かっています。
つまり、うなぎが安かった時期が特別なのであって、価格が高くなっているのはごく当たり前のこととも考えられるわけです。
うなぎの価格の推移☆今後は?
価格がどんどん高騰しているように見えるうなぎ。
では、今後の推移はどうなるのでしょうか?
これに関しては、養殖が難しいとされるシラスウナギの養殖技術が発展すれば、もしかすると、いつかは価格が下がる日が来るかもしれません。
ですが、まだそれは現実的ではなく、価格は今後も高値に推移して行く可能性が高くなっています。
では2015年はどうでしょうか?
まず、昨年は空前のうなぎ豊漁の年でした。
それに比較すると、今年は80%程度の水揚げしか確保されていないと言われています。
しかも、養殖うなぎに関してもなかなか育たず、細いために池に戻さなければならないものが多いのが現状。
結果的に、太らせることを考えるとまだまだ時間がかかり、うなぎ販売の本番となる夏までにどれだけの養殖うなぎが食べごろを迎えるかは、厳しい状況のようです。
その結果、価格の推移としては今年も、かなりの高値になることが予想されています。
まとめ
うなぎの価格は、どんどん高値に推移してしまっています。
これは残念なことですが、まだなんとか、庶民の手の届く範囲にはありますね。
絶滅危惧種に指定されたということで、今後はうなぎ自体を食べられなくなる可能性もゼロではありません。
そう考えると、今のうちに、しっかりうなぎを堪能しておきたいものですね。