桜の名所と聞くと、至る所に咲き誇る桜をイメージする人が多いです。
確かに周りに桜が咲いているのを見ると風情も感じられて、日本らしい景色になりますよね?
しかし桜の魅力というのは、何も複数咲いていなくても綺麗だということです。
もちろん大きな一本桜でも十分桜の魅力が伝わってくるものなのです。
今回は桜の名所の中でも一本桜が有名な場所に着目してご紹介したいと思います!
ぜひ一度足を運んで、美しい一本桜を見に行ってみてはいかがでしょうか?
歴史がとても深い!埼玉県にある石戸蒲桜
埼玉県北本市に位置している一本桜といえば、この石戸蒲桜です。
ここは東光寺の境内にあり、国の天然記念物にも指定されているほどの桜です。
さらに日本五大桜にも認定されているので、毎年多くの人がこの桜を見にこの地へ訪れています。
この桜の歴史は鎌倉時代にまで遡ります。
源頼朝の異母弟で蒲冠者とも呼ばれていた源範頼の伝説にちなんで蒲ザクラと名前がつきました。
その当時に根元の周りに立っていたとされている板石塔婆群は境内の収蔵庫に保存されています。
ここの桜の見頃は3月下旬から4月中旬までとされています。
2013年には約2万人もの人が訪れていました。
ここへのアクセスはJR高崎線の北本駅からバスで15分ほど移動して、徒歩5分です。
車でも行くことは可能なのですが、毎年この時期になると渋滞になっている傾向にあるので、公共機関で行くのをオススメします。
頼朝にゆかりのある静岡にある狩宿の下馬桜
源頼朝にゆかりがある桜といえばもう一本あります。
それがこの静岡県富士宮市にある狩宿の下馬桜です。
ここは1193年に源頼朝が鎌倉幕府の威信を示すために富士山麓で巻狩りをした時に、一本の大きな桜の木に馬をつないだとされている桜です。
既に樹齢800年を超える歴史があるこの桜は日本最古級のヤマザクラです。
また桜だけではなく周辺にある菜の花もまた桜の魅力を十分に引き立ててくれます。
春らしい景色を楽しむことが出来る場所として毎年大人気のスポットとなっています。
ここの桜の見頃は4月中旬から4月下旬までとされています。
そして2013年には2万人もの人が訪れていました。
交通アクセスとしてはJR身延線富士宮駅からバスにのって25分で徒歩10分です。
歴史的にもとてもゆかりのある地なので、昔のものに思いを馳せながら眺める桜はまた一味違いますね。
頼朝も眺めたとされている桜をぜひ一度眺めてみてはいかがでしょうか?
後醍醐天皇が愛した桜!岡山県にある醍醐桜
歴史的にさらに古い桜といえば、この岡山県真庭市にある醍醐桜のアズマヒガンという一本桜です。
後醍醐天皇が隠岐還幸の際に立ち寄ったとされている場所とされています。
推定樹齢は何と1000年とされている県下一の巨木です。
のどかな山里の中に一本と立っているこの一本桜は毎年綺麗な桜を咲かせてくれるため、多くの人に愛されている桜の木です。
この美しさから新・日本名木100選にも選ばれている桜でもあります。
青空を背景にしたこの桜は本当に見事なものです。
その木の高さは何と約18mもあるので圧巻されてしまいます。
県の天然記念物にも指定されています。
また夜にはライトアップのされており、日没から21時まではその夜桜も楽しむことができます。
見頃は4月上旬から4月中旬までです。
2013年には何と約8万人の人がこの地へ訪れました。
アクセスはJR姫新線美作落合駅から車で40分です。
とても見事な桜の木なので一度は訪れてみたい場所ですね!
まとめ
一本桜にはそれぞれ古い歴史があります。
樹齢何百年という一本桜はまだまだたくさんあるのです。
桜を眺めるだけでも心が癒されていきますが、こういった歴史があったということを知っていると、また違った見方ができますね。
桜はたくさん咲いていても美しいですし一本だけでもとても美しいからこそ魅力があります。
たまにはこういった一本桜を眺めに訪れてみるのも良いのかもしれませんね!